カルナック神殿           
《トトメス1世&ハトシェプストのオベリスク》


大列柱室、第三塔門を抜けると2本の
オベリスクが目に入ってきます。

第三塔門と第四塔門の間には、トトメス1世&トトメス3世の4本のオベリスクが建立されましたが、現在、残っているのはトトメス1世のオベリスク1基のみです。
また、トトメス1世の造った第四塔門&第五塔門の間に、ハトシェプスト女王がオベリスクを2基建立しました(ハトシェプストは、トトメス3世祝祭殿のそばに、もう2基のオベリスクを建立しています)が、現在立っているのは1基のみです。
第四塔門&第五塔門の間に建立されたハトシェプストのオベリスクのうち、もう一基は聖地のそばに、折れたオベリスクとして展示されています。
上の写真は、右がトトメス1世のオベリスク、左がハトシェプストのオベリスクです。


下の写真は、トトメス1世のオベリスクです。




真ん中の行はトトメス1世による碑文です。
両脇はラムセス4世が付け加えたものです。
ちなみにラムセス4世の名前は、ラムセス6世の
名前に書き換えられてしまっています。


(西側の面)
ホルス名、ネスウビト名とともに、
トトメス1世がアメンラーのために
2基のオベリスクを建立したと
言う内容が記されています。


(南側の面)
トトメス1世のオベリスクの
高さは22mで、
赤色花こう岩で出来ています。



こちらはハトシェプストのオベリスク。




このハトシェプストのオベリスクの高さは30mで、
現在エジプトに建っているオベリスクの中では
最大とのことです。また、アスワン産の
赤色花こう岩で造られているらしいです。


中心の行には、ハトシェプストが、オベリスクを建立した理由や、
オベリスクが1本の花こう岩で出来ており、莫大な量のこはく金で
おおわれていたということが記されています。
また、さりげなく、王位を正当化する文言も記載されています。

両脇の行には、神々や王による祝福の言葉等が記載されていますが、
トトメス3世の名前を見ることができます。

オベリスクのまわりにある壁は、トトメス3世がハトシェプストの
オベリスクを隠すために造ったと言われています。
ただ、壁で隠されたオベリスクには、トトメス3世の名前も記されて
います。自分の名前が記されているオベリスクを、トトメス3世が
隠したのかな???
上の写真でオベリスクの色が変わっている部分が分かると思い
ますが、色が黒っぽい下半分は壁で隠されていたから、上の部分
とは違う色となっているとのことです。これを見るとトトメス3世の
名前も、きちんと隠されててしまっていたということですよね????



ハトシェプストのオベリスクの脇あたりから、
トトメス1世のオベリスク&大列柱室を望む。


オベリスクのそばの建物(塔門?)に
大祭司ホルスィエセ(22王朝)の名前を発見!
こういうものを発見すると、カルナックは
長い時間をかけて多くの王様(&祭司)が作り
上げていったんだなぁ。。と実感してしまいます。



第三塔門をすぎた辺りから、毎回、自分がどこにいるのかが分からなくなってしまうのです。。
毎回地図は持参しているのですが。。。この辺りは塔門がかなり崩れているので、、、とか言い訳。。多分、自分が方向音痴なだけです。。
ええ、はい。よく分かっています。。

オベリスクの上の方を双眼鏡でのぞいていて、いつも首が痛くなるこのエリア。
オベリスクの上部の写真撮影は、手ではなかなか難しい。。ブレちゃうのです。。。
次回は、小さい三脚を持参しようかなぁ・・・・。

写真撮影には向かないですが、夏場の2時くらいだと、観光客もあまりいなく、じっくり見ることができます。かなり暑いですが。。。


このページを作成するにあたり、主として図説古代エジプト誌 古代エジプトのファラオ」「古代エジプト神殿大百科」
を参考とさせていただきました。


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