ホルエムヘブ 〜KV57〜  

 


ホルエムヘブはイクナトンの時代より軍人としてファラオに仕え、アイの後に王位についています。
このお墓は、2009年7月に10年以上ぶりにOPENしました(2006年くらいに、ほんの一時開けて、すぐ閉められたこともあったようですが。。。)。
残念ながら、2009年11月に再びCLOSEしてしまったようです。。。

見所は以下の3点。
@壁面の装飾が単なる絵画ではなく、彩色の浮き彫りが施されていること。
 (ホルエムヘブより前の時代の墓は、浮き彫りは施されていなかったようです)
A未完成のまま残された壁を見ることができる。
 (弟子が書いた文字を親方が修正したと思われる跡等を見ることができます。
   お弟子さんが、1行抜かして書いてしまったのを、親方が修正してあげていると思われる部分とか。。おもしろいです。)
B前室&井戸の間の印象的な青灰色が背景の壁画


現地で購入したポストカードより

前室

(左側)
ハトホルは王のあいさつを受けて、「天に出現させて
あげよう」と約束しています。これは王が太陽のように
再生して、永遠に生き続けることを保証する言葉
だったようです。
(参考:図説 古代エジプト2 「王家の谷と神々の遺産」篇)

(右側)
ファラオが、イシスの息子であるホルス神の1つの
形態であるハルシエセと対面しています。
ハルシエセは上下エジプトの二重冠をかぶった隼頭の
人間の姿で表されています。
(参考:「
王家の谷〜テーベの神殿とネクロポリス」)
 


現地で購入したポストカードより

左の写真は切れてしまっていますが、ホルエムヘブの
カルトゥーシュ(左側)の「ヘブ」の文字に、とっても
凝った装飾がなされていました。

文字を見ているだけでも、かなり楽しめます。
 

玄室の装飾には、従来の「アムドゥアドの書」に代わって、初めて「門の書」が使用されています。
「門の書」は、太陽が通過しなければならない夜の12時間に対応する12の門について書かれているらしいです。

この墓は、そこそこ大規模なお墓です。玄室から入口に戻るときに、ちょっと心臓がドキドキしちゃいました。。。
でもでも、青灰色の壁画がとってもキレイ&すごい興味深いお墓なので、2009年11月にCLOSEしてしまったのは
とても残念です。。
また、何年か後に再OPENしたら絶対に見に行くと思います!

墓の概要や、見取り図は
テーベマッピングプロジェクトHPをご覧ください。
Osiris netさんのHPにも、詳細な説明&写真があります。


このページを作成するにあたり、主として「
王家の谷〜テーベの神殿とネクロポリス」「図説 王家の谷百科」「図説 古代エジプト2 「王家の谷と神々の遺産」篇」を参考とさせていただきました。



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