《アヌビス礼拝堂》 《プント柱廊》 プントの国の女王 ←なぜか&なぜか、ラムセス2世のカルトゥーシュが。。。 《ハトホル礼拝堂》 《第3テラス》
ハトシェプスト女王葬祭殿
●作った人:ハトシェプスト
設計した人:セネンムト
●年代:新王国(第18王朝)
ハトシェプスト女王葬祭殿の見取り図はココ。
遠くから見ると、ダイナミックさがよくわかります。
この葬祭殿は古代では「ジェセル=ジェセルウ(最も神聖なもの)」という名前で呼ばれており、アメンの大執事であったセネンムトが設計したと言われています。
また、この葬祭殿のデザインを考えるにあたり、セネンムトは横にあるメンチュヘテプ1世の葬祭殿を参考にしたと考えられています。現代でもメンチュヘテプ葬祭殿はハトシェプスト葬祭殿から見ることができます(上&左の写真)。
ただ、メンチュヘテプ葬祭殿は、現在はかなり荒廃していて、敷地内に立ち入ることはできません。
ハトシェプスト葬祭殿のある『ディル・エル=
バハリ』には、ハトシェプスト葬祭殿、メンチュヘテプ葬祭殿以外にもトトメス3世葬祭殿があります(下の写真は左からハトシェプスト、トトメス3世、メンチュヘテプ1世の葬祭殿です)。(この写真はOsiris Expressさんよりお借りしてきました)
上から見ると・・・・
上の写真は第2テラス&第3テラスの写真です。
第2テラスの北側にはアヌビス礼拝堂&誕生の柱廊が、南側にはハトホル礼拝堂&プント柱廊があります。
誕生の柱廊には、ハトシェプストの王位の正当性を主張するために、トトメス1世の姿をしたアメン神によって母親であるイアフメスにハトシェプストが宿ったと言うレリーフが描かれています。
左の写真は、ハトシェプストの母、イアフメスとアメン神が交わっている様子を描いた壁画です(下で支えている2人の女性が面白い)。
下の写真の壁画では、クヌム神(創造の神様)がろくろでハトシェプストを創っている様子が描かれています。クヌム神の前にひざまづいているカエルの神様はヘケトちゃんです。ヘケトちゃんは、ハトシェプストに生命(アンク)を与えています(クヌム神は、2人の人間を創っているように見えるのですが。。ナゼですかねぇ?)。
上の写真では、ハトシェプストの母・イアフメスが神々に導かれている様子。
お腹が膨らんでいるのがわかりますね。
プント柱廊には、プント(紅海の南岸地方にあったと推定されている国)
への航海&訪問の様子が描かれています。
アヌビスからアンクをもらうハトシェプストが描かれていましたが、
ハトシェプストはトトメス3世によって削られてしまいました。。。
供物の前に座るアメン神。
ソカリス神に供物を捧げるトトメス3世→→
天井には星&星→→→→→→→→→→→
エジプトの隊長がエジプトから運んできたパンやぶどう酒などを捧げている場面。
これはレプリカです。本物は考古学博物館にあります。
女王が異常に太った形で描かれていますが、皮膚病の一種である
象皮病にかかっていたのでは??という説もあります。
プント国民は円錐形の屋根の小屋に住み、梯子を使って出入りをしていたことが分かります。
プントと書かれたヒエログリフ。
航海の様子。
エジプトの遠征隊は5隻の船からなり、船の長さはそれぞれ20メートル、30人の漕ぎ手が乗り込んでいたそうです。
プント国の特産物を積み込んでいるところ。
ってか、この葬祭殿では、ラムセス2世の名前は
トトメス3世の名前と同じくらい、よく見かけます。
ラムセス2世、自分の名前をいろいろなところに書きすぎ!
よく見ると、魚も描かれています。
淡水の魚と、海の魚の両方が描かれていることから、プント国は、
川の河口にあったのでは?とも言われているそうです。
ハトホル礼拝堂の岩窟聖域
この中には葬祭殿設計者のセンムトの肖像が描かれていたりします。
でも、岩窟聖域へは観光客が入れないようになっているので見れまん。。。。
残念。。。。
雌牛の姿をしたハトホル女神
ハトシェプストが、牝牛の姿をしたハトホル女神の乳を飲んでいる様子。
第3テラスには突き当たりにアメンの至聖所が、北側には太陽を礼拝するための
礼拝堂、南側に王を礼拝するための礼拝堂があります。
ハトシェプスト女王のオシリス型巨像
トトメス1世や3世に比べて影の薄いトトメス2世
(ハトシェプストのダンナさん)のカルトゥーシュ発見!
アメンの至聖所
ルクソール西側観光では、王家の谷&メムノンの巨像と並んで超メジャーなハトシェプスト女王葬祭殿!!
トトメス3世やラムセス2世、コプト教徒によって破壊されてしまい、レリーフの状態は良くないですが、レリーフの内容自体はとっても興味深いものです。
目を凝らしてじっくり&ぐるぐるしてみてください!!!
レリーフの状態が良くない&薄いので、うまく写真とれないかもしれませんが。。。。。。
このページを作成するにあたり、主として「古代エジプト神殿大百科」「王家の谷〜テーベの神殿とネクロポリス」「図説 古代エジプト2
「王家の谷と神々の遺産」篇」を参考とさせていただきました。
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